出張でしばらくプリンスエドワード島を離れます。
島からトロントへ向かう飛行機の中で"Maudie"という映画を観ました。
ノバスコシアのフォーク・アート作家であるモード・ルイス Maud Lewis の後半生を描いた映画です。ノバスコシア州のお土産屋さんや本屋さんでは、彼女の作品をよく見かけます。
Wikipediaの日本語ページでも結構詳しく紹介されてますが、彼女は小さいころから若年性関節リウマチを患い、決して恵まれた生活ではありませんでした。母親から教えてもらって絵を始め、それが彼女の心の支えとなったようです。両親が亡くなった後、Everett Lewisと結婚します。映画はMaudとEverettが出会ったころから彼女が亡くなるまでを描きます。2人はとても小さい家に住んでいて、Maudは家のあらゆる場所や物に絵を描いていきました。その家は現在、Halifaxにある
Art Gallery of Nova Scotia という美術館に移転され、一般に公開されています。とても素朴な作品です。そしてカラフルで温かみがあって、思わず笑みが浮かんでしまう作品ばかりなのです。
(Art Gallery of Nova Scotia)
この映画は日本ではまだ公開していないようですが、日本でも人気のあるイーサン・ホークが夫役を演じてます。映画で初めて知りましたが、アメリカのニクソン大統領からも注文があったそうです。さらにWikipediaで知りましたが、大橋巨泉さんが彼女の作品を持っていて、某鑑定番組で紹介したそうです。でも彼女はそういう世の中の評判のことはお構いなしに、自分の絵とEverettとの生活だけを大切に生きていたようです。
映画での旦那さん像が私の想像していた人とは違ってショックでしたが、モード・ルイスをたくさんの日本の人に知ってもらいたいなと思いました。