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プリンスエドワード島の四季

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コンブチャ

プリンスエドワード島ではKombucha (コンブチャ)が静かなブームです。日本では「紅茶きのこ」の方がなじみがあると思います。なぜ「コンブチャ」と呼ばれるようになったかは諸説あるようですが、昆布は一切入ってません。発酵茶です。

先日、シャーロットタウンのビーガン・レストランが出しているコンブチャに0.5%以下の少量のアルコール分が検出されました。プリンスエドワード島でお酒を造って販売するにははP.E.I. Liquor Control commission(LCC)の許可が必要です。このコンブチャは島のオーガニック農業が造っていますが、LCCからの販売許可をとっていないため、レストランに販売禁止が言い渡されました。製造側としては、発酵茶である以上微量のアルコールが生成されてしまうのは当然のこと、かつどんなに飲んでも酔っ払うほどのアルコール分は含まれていない、どんなにザワークラフトを食べても酔っぱらわないのと一緒だと反論しました。州政府も製造側の主張を認め、一件落着しました。

カナダ人のパートナーにどうしてカナダはこんなにお酒の販売や購入が厳しいのか聞いたところ、禁酒法の時代が長かった名残が影響しているのではないかと言ってました。特に婦人会の影響が強かったプリンスエドワード島は、カナダの州の中でも禁酒法を実地していた期間が一番長かったようです。(1906年から1948年まで)禁酒法が解除された後でも禁酒運動が強かったコミュニティでは酒屋をオープンすることができず、隣の村や町まで行かなくてはならなかったそうです。これを嘆いている男の人のおもしろい歌が残ってます。

それからこんなことも教えてくれました。彼のお父さんは昔ラジオ局で働いていたのですが、April Wineという名前のバンドがプリンスエドワード島に来たときに、バンドの名前とはいえ「ワイン」という言葉をラジオの電波で流してはいけないという政府からのお達しがきたそうです。そこで「W」「I」「N」「E」と毎回スペルを綴って抵抗したとのことでした。1980年前後のことで、そんなに昔のことではありません。

ところで、今日は大雪注意報が出ています。朝8時半現在はまだほとんど積もってませんが、10-20センチの積雪がみこまれています。島中の学校は休校です。明日のスーパームーン&ブラッドムーン&ブルームーンの月さえ見られれば今日がどんなに荒れてもかまわない気分ですが、明日も曇りのようです。残念。。。
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by abegweit | 2018-01-30 22:01 | Prince Edward Island | Comments(2)
Commented by Mayflower at 2018-02-01 11:25 x
禁酒について、あらたな書き込みをいただきありがとうございます。
P.E.Iという地域性、歴史的な背景、とても参考になりました。
厳寒のP.E.I のようすはこちら大阪では想像もできませんが、赤毛のアンのなかでも私が特に好きな章は Anne of Windy PoplarsのTHE SECOND YEAR 5で、AnneがKatherineとsnow-shoes を履いて雪の森を散歩するところです。まっ白な森を想像するとわくわくします。P.E.Iを訪れるなら冬がよいのかもわかりませんね。
Commented by abegweit at 2018-02-02 22:30
> Mayflowerさん
こんにちは。私もそのシーン大好きです。凍てついた冬の夜の澄んだ空気と静寂の中で、キャサリンの心がとけていくのが痛いほど分かるシーンでしたね。今朝はプラス2度でちょっと外に出るくらいなら手袋がなくても大丈夫ですが、夜は体感気温がマイナス29度になるそうです。