オタワに来てちょうど2週間が経ちました。
検診で彼の心臓に異音が見つかったのが2年前でした。プリンスエドワード島(P.E.I.)州では彼が必要としている心臓弁の手術を受けることができないので、州外の病院に行くしか選択の余地がありません。P.E.I.から近いところだと、車で4時間のHalifax(ノバスコシア州)かSaint John(ニューブランズウィック州)の病院で受けられます。でも、1986年にカナダで最初の人工心臓の移植手術が行なわれたのがオタワの病院だったそうで、彼は「もし」自分が心臓手術を受けるとしたら同じ病院で受けると決めていたそうです。現在でも国内の循環器医療の権威であり、患者数が圧倒的に多い上に患者さんたちからの満足度が非常に高いとのことで、迷うことなくオタワの大学病院に決めました。
基本的にカナダの医療は州単位です。でも居住している州で必要な医療が受けられない場合は、他の州の医療施設で受けることができます。その場合治療費は居住している州政府が負担してくれますが(例外もあると思います)、移動費や滞在費は自己負担です。したがって自分の家から近いに越したことはないのですが、今回オタワの病院で手術を受けることができて本当に良かったと思います。彼の手術を担当した先生は「完璧な手術をしますから」と言ってくださったし、手術前の検査や説明も丁寧でした。P.E.I.からの患者は非常に少ないようで、彼と看護士さんたちの会話もはずんで(?)ました。こちらでは
P.E.I.の保険証 (Health Card)自体が珍しいようです。
ただ予定していた日より手術日が1週間延期になってしまったので、オタワでの滞在も延びてしまいました。でも先週無事に手術が終り、現在は入院中です。新型肺炎の影響で今日から病院での面会が一切禁止となってしまいましたが、おそらく明日には退院できると思います。2週間ほどオタワで彼の回復を待って、P.E.I.に戻る予定です。
全てが初めての体験でしたが、今回一番びっくりしたのは病院食かもしれません。手術後12時間も経っていないICUでの朝食がフレンチトースト、夕食がローストビーフとグレービーでした… 量こそ少なかったものの、カナダ人の胃はすごいです。
せっかくオタワに滞在しているのだから観光も楽しもうかなと思ってましたが、手術日の延期や新型肺炎の影響で行動範囲が狭まっています。今後は公共の交通機関を使わないで歩いて行ける範囲で行動する予定です。したがって写真は3月前半のものばかりになると思いますが、できる範囲でご案内したいと思います。
オタワのリドー運河の写真です。去年の7月に来たときはHeat Waveで気温が40度ぐらいまで上がったのですが、この日はマイナス5℃ぐらいでした。カナダは気温の差が極端すぎますね。