「悪魔のパンチボール」というちょっと変わった名前のトレイルがあります。パンチボールはパーティなどでパンチとかレモネードなどを入れる大きなボールのことです。「Devil's Punchbowl」で検索すると、アメリカの同名の場所の画像が出てきますが、プリンスエドワード島のパンチボールは見た目ではなくてこの場所で起こった昔話から名付けられていると思います。
起伏とカーブだらけの細い道が続くので、散策には最適のトレイルです。かつては造船業でにぎわっていたプリンスタウン(現在のマルペック)とシャーロットタウンを結ぶ重要な道だったそうです。ここを馬車などで重い荷物を運ぶのは想像以上に大変だったろうと思います。
名前の由来に関する看板があったので、簡単にまとめてみました。
ある日、ジョンという人がラム酒の大樽を積んだ牛車でこの道を通り抜けようとしていました。すると森の中から悪魔が現れて、ラム酒を置いていくように命じました。ジョンは言われたとおりにラム酒をおきましたが、おびえた牛も逃げてしまい、彼はやっとのことで積み荷を届ける予定だったお店にたどり着きました。もちろん誰も彼のいうことを信じてはくれなかったので、ジョンは数人を連れて現場へ戻ります。すると今までに見たこともない谷ができていて、ラム酒と硫黄の香りがしました。そして、グラスを重ねる音がしたかと思うと、「仲間たちを連れて戻ってきているようだな。今日はジョンのおごりだ!」という声が聞こえてきたのです。全員恐れおののいて逃げ出し、この時からこの場所を「悪魔のパンチボール」と呼ぶようになったとのことです。
長くなってしまいましたが、こちらがトレイルの看板です。名前に似つかわしくない牧歌的な場所です。
そして、こちらがトレイルの入り口ある看板です。主に2つのループしたトレイルに分かれていますが、両方合わせても全長2キロほどなので1時間もあれば十分に歩くことができます。
「悪魔のパンチボール」の写真は次のブログでご紹介します。