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プリンスエドワード島の四季

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ノバ・スコシアからボストンへの贈り物

この時期になるとノバ・スコシア州からボストンへ大きなクリスマスツリーが運ばれていく様子がニュースになります。

1917年に起こったハリファックス大爆発 の際、ボストンから迅速な救助や支援が届きました。その感謝にと、翌年の1918年にハリファックス市からボストンへ大きなクリスマスツリーが贈られました。そして1971年、ボストンへの感謝はもちろんですが、クリスマスツリー産業のプロモーションも兼ねてルーネンバーグから再びクリスマスツリーが贈られるようになりました。1976年にはノバ・スコシア州政府が引き継いで、毎年の行事となっています。ボストンではBoston Commonという大きな公園に設置され、大々的な点灯式(今年は11月30日)が行われます。Boston Common内には2017年に設置された100周年の記念碑もあるそうです。

このクリスマスツリーを選ぶための専門家がいて、7月頃から選定が始まります。クリスマスツリー農場などの商業的施設ではなく、私有地から選ばれることが多いようです。自分の所有する木が選ばれることは非常に名誉なこととされ、ハリファックス大爆発の犠牲者のために植樹した木が選ばれたこともありました。

クリスマスツリーの選定、輸送及びイベントにはかなりの金額がかかりますが、ノバ・スコシア州とボストンにとって友好関係はもちろんのこと、かなりの宣伝効果もあるようです。また双方にとってホリディシーズンの欠かせないイベントとして確立していると思います。

Wikipediaの日本語でも詳しい記載があるので、興味のある方は是非読んでみてください。この記事に関しては英語以外は日本語だけなので、日本人にとって関心深い話題なのだと思います。因みにノバ・スコシア州の州都ハリファックスと函館市は姉妹都市で、以前はハリファックスから函館へ大きなクリスマスツリーが送られていました。コロナの影響で今は道内から木を選んでいるようです。ハリファックスとボストンだけでも1,200キロ近くもあります。公式サイトによるとハリファックスと函館間は18,000キロもあるそうで、この距離をあの大きなクリスマスツリーを移動するのはやはり大変だと思います。

YouTubeで公開されている、クリスマスツリーがボストンに到着した時の映像です。ノバ・スコシア州の州旗が誇らしげです。お隣の州の住人としてもなんだか胸が熱くなってしまうのです。110.png



by abegweit | 2023-11-24 20:14 | Nova Scotia | Comments(0)